オランダ大学院の留学日記

オランダの大学院(修士課程)で勉強中の日本人の日記。

JASSOの第二種奨学金(海外)在学採用に採用されました

こんにちは。

今回は留学準備のテーマに戻って、奨学金の話です。

 

海外大学院進学に向けてたっくさんの給付型奨学金に申請したものの、かなりの狭き門で(何百万も貰えるんだから当然ですよね)私は全落ちしてしまいました…。

お金を理由に諦めるのもできないくらい今の大学院に行きたかったので両親にも無理を言って通わせてもらっていますが、私の大学はEU圏外の学生の授業料が高額で、さすがに奨学金を貰わないとやっていけません。

 

そこで、9月にJASSOの第二種奨学金(海外)在学採用に申し込み、つい先日交付決定の通知が届きました。

 

これは貸与型なので借金という形にはなりますがほぼ確実に貰えるので、給付型奨学金に落ちた留学生の頼みの綱です。

また、在学採用(海外大学院へ進学後に申し込む)と事前採用(日本の大学に在学中に申し込む)の2パターンがあります。私は事前採用の申請受付が始まるタイミングを確認し忘れていて申し込めなかったので、オランダに着いてから在学採用へ申し込みました。

 

この手続きですが若干複雑+計画的に準備することが必要なので、私が行った申請手順を紹介しようと思います。

私がこのJASSO奨学金について調べていたときは、そのほとんどが授与型を利用した人によるものだったので、貸与型を利用したい人の参考になれば嬉しいです。

 

 

 

奨学金の概要

まずはJASSOのホームページをよーく読みます。

www.jasso.go.jp

 

 

申請を決めたら日本で準備すること

申込書類の印刷

JASSOのホームページに「申込書類請求フォーム」というところがあるので、そこから請求すると申込書類(様式集)のPDFデータをダウンロードすることができます。

これを自分でA4用紙両面印刷で印刷すれば準備完了です。

私は下書き用に1部を白黒で、提出用の分は一応カラーで印刷しました。

 

このときに印刷設定をミスると書類の裏表がずれたりするので気をつけてください。

一部のページには裏表の表記があるので、印刷後にそれが合っているか確認しておきましょう。

 

 

保証人を探す

この奨学金では連帯保証人を1人、保証人を1人選任する必要があります。

原則として連帯保証人は両親のどちらか、保証人は両親以外の4親等以内の親族で65歳未満の人である必要があります。

私は父親と叔母にお願いしました。

 

あとから保証人がいない!となったら申し込めないので、事前にお願いしておきましょう。

ちなみに申込み段階では保証人からのサインなどは必要ありません。書類の記入欄も申請者本人(留学する本人)が記入することになっています。私は間違えて自筆が必要だと思ってたので父と叔母に書いてもらってしまいましたが、筆跡が3人とも似ているからか、そのまま提出して何も言われませんでした。

ただし、奨学金採用が決まったあとで保証人のサインと印鑑が必要になるようです(私はまだその連絡は受けていません)。

 

 

必要書類を集める

日本にいるうちに収入に関する証明書類と戸籍秒本を集めておくことが必要です。

 

まず収入の証明書類としてアルバイトをしていた人は源泉徴収票や給与明細、奨学金を貰っていた人はその証明書類などが必要になります。

このとき申し込み前年と本年の収入に変動があるかないかで手順が変わりますが、よっぽど家計事情に急な変化がない限りは「収入の変動なし」でいいと思います。

変動ありにすると提出書類が増えてちょっと面倒です…。

 

戸籍秒本についても場合によっては取得に時間がかかるので、早めに準備しておくことをおすすめします。

 

 

書類に記入していく

ここまで完了したら、いよいよ書類作成を進めていきます。

申し込み書類(様式集)とは別に「貸与奨学金案内」という説明書があるので、それを読みながら記入していきましょう。

提出後に書類へ不備が見つかった場合、海外に書類を送ってもらって修正して…とかなり手間がかかるので慎重に!私は書類の修正に1ヶ月ほどかかってしまいました。

記入するのは留学先の情報や収入証明、留学計画などです。

 

この中で留学開始・終了時期を記入する必要がありますが、私はここで1つ目のミスがありました。

大学院の卒業は2年後ですが入学証明書にその明記が無かったので、卒業年月は「指導教員と相談の上決定」とした上でアカデミックカレンダーを添付しました。

ここで私は2022年9月入学・2024年8月卒業だと思っていたので書類にも8月卒業予定と書きましたが、アカデミックカレンダーでは最終試験が7月で8月はholidayと記載されていました。

もちろん7月末にテストがあってすぐ卒業できるはずがないので、実際に卒業するのは8月だと思います。しかしJASSOの規定上では最終試験のある月が卒業月とされるそうで、卒業月を7月に修正するよう言われました。

 

2つ目のミスは、「入学時特別増額」の申請についてです。

書類をちゃんと読んでいなかったせいで申請すれば誰でも貰えると思っていましたが、実際は家計審査が必要でした。収入が一定以上の場合、日本政策金融公庫の「国の教育ローン」に申し込んだ上で、融資が断られた場合のみ特別増額の貸与が受けられます。

 

書類の修正は日本にいる代理者(両親など)がfaxか郵送で対応することになります。修正書類の提出だけで済むのでそこまで面倒ではありませんが、今後申請する方は気をつけてください。

そして、この段階で提出書類のうち在籍証明書、成績証明書、推薦書以外は全て準備が完了すると思います。留学先にこの用意した書類たちを持っていくのを忘れずに。

 

 

渡航後に準備すること

在籍証明書との取得

在籍証明書は入学日以降に発行されたものが必要です。書類上の入学日がいつなのか確認して、大学の事務局などに申請しましょう。私の大学はオンライン上での発行のみでしたがそれで大丈夫でした。

成績証明については進学後すぐ申請する場合成績が出ていないので、履修登録の証明書類で代用できます。私は大学の履修登録サイトから時間割一覧のスクリーンショットをとって印刷しました。

 

 

推薦書を書いてもらう

新入生の場合はここが難関かもしれません。

推薦書といっても申請者本人の人柄と学力を保証してもらう簡単かつ形式的なものですが、自分のことをよく知っている人がいない場合断られてしまうケースがあるようです。

説明書では指導教員や留学アドバイザーなどに依頼するよう書かれていますが、ヨーロッパでは研究室配属が2年目からというケースが多いので、指導教員はまだ決まっておらず頼めません。

そこで私は学習アドバイザーという、履修登録などをサポートするために割り当てられている教員の方にお願いしました。直接話したのは履修相談の時の1回だけなので、正直私の人柄も学力も全然知らないとは思いますが、快諾してくれたのでよかったです。

もしアドバイザーのような人がついていない場合は、入学書類の審査を担当してくれた人に頼むのがいいのかなと思います。審査の課程でCVやSoPを読んで受験者の人柄や学力を評価しているはずなので、その他の教員よりは自分のことをよく知っているはずだからです。

 

 

提出!

書類が濡れないようクリアファイルに閉じて、封筒に入れ、追跡付きの方法で日本にあるJASSOの事務所へ郵送しました。

オランダでは一部のPostNL窓口から国際郵便を送ることができます。私の最寄りの文具店にある窓口では国内郵便しか扱っておらず、少し都市部のお店まで出しに行きました。

 

私は9月末に書類を提出し、その後2週間ほどで国内代理人(両親)の住所へJASSOから修正箇所について書類が届きました(先述の2点)。両親に修正書類を送ってもらって10月中旬に修正作業が終わり、そして12月頭にようやく奨学金交付決定の通知が届きました。

 

 

思ったよりも時間と手間がかかりましたが、とりあえず奨学金を貰えることが決まってほっとしました!

奨学金は来年度の授業料支払いと生活費に充てる予定です。しかし来年度もまた高額な授業料を払わないといけないので、ホリデー期間中にバイトしたり、生活費を節約したりしてお金を貯めないといけません。

光熱費高騰によって家賃が上がってしまったこともあり金銭面にゆとりがないので、早く給料のもらえる博士課程に進学したいです。あとは治験とかで一気に大金が稼げないかなと思って調べてるものの、授業があるとなかなか参加が難しくて実現できてません。

改めて、給付型奨学金を貰っている人はこんな心配をしなくていいのが本当に羨ましいです…。でもこれだけ自分に大きな投資をしているので、この2年間の経験を最大限活かせるように頑張ろうと思いました。